カメラマンとして、最近感じたことがあります。
それは
「写真の価値には、潜伏期間がある。」ということ。
高校の同級生と飲んできました!その中の一人が持ってきた、20年前の写真。
進学や就職で引っ越しをするうちに、どこにしまったか忘れてしまっていた当時の写真。
ユニフォームを着たり、みんなでバカなポーズをしたり。
当時はデジカメはないので、インスタントカメラで撮ったものばかり。
「うわぁ、懐かしいな!みんな若いっ!」と盛り上がるのって、
その写真の価値が上がったことになるのではないかなと思った瞬間がありました。
今見ても、かわいいなと思う家族。
今見ても、いい記念になったなと思う写真。
そういう写真以外にも、何気ない写真、自然な写真、生活の写真。
そんな写真たちも全部がもっているのがこの潜伏期間だと思うのです。
であるなら、
写真って未来への贈り物だと思う。
写真って二度と戻れない時間をつないでいるんだと思う。
そう思うと、とてもこの仕事に誇りと責任を感じた瞬間がありました。
うちのスタジオに来てくれたお客様には、何年か後に見て、クスってしちゃう
写真も撮ってあげたいなと思ってます。
下の写真は、10年前のお姉ちゃんの写真。
転んで泣いて、泣き顔を撮ろうとカメラを構えた瞬間に
さらに大きく泣かれた一枚。
その時は、心を鬼にして撮影したけど、今見るとちょっと笑えます。
子どもが大きくなって、育児に余裕が持てた時だからこそ見える、
今しかない一瞬も、思い切って撮影したいなと思います。

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